昨日、スタジオ換気しがてら振り付けをモンモンと考えていたら、階上の方から「助けて、誰か、助けて!」という、女性の悲痛な叫び声が聞こえてきた。
なんだろう、暴漢が出たのか、と思い、スタジオにあるモップを武器に、飛び出した。
すると、上に住んでいる女性が赤ちゃん抱っこしていて、「この子が急に痙攣おこして」と真っ青な顔で言う。側に通行人の男性が携帯で救急車を呼んでいる模様。声を聞いて、隣のアパートの住人さん、テナントの歯医者の受付さん、住人のみなさんも心配そうに出てきた。
私はスタジオに取って返して、マットと手ぬぐいを持ってそこにお母さんを座らせ、赤ちゃんが舌をかまないようにタオルを口にくわえさせた。熱があるようだ。受付さんが、「仰向けより横向かせた方がいいです」とアドバイスしてくれたり、みんな「大丈夫、痙攣は収まってる」と声掛けしている。
スタジオのマンションでしょっちゅう顔を合わせる若いお母さんだ。「自分の母親が痙攣起こしながら亡くなっているので」と震えながら話してくれた。あのお母さん見なくなっていたと思ったら亡くなっていたのか…それを聞いた住人のマダムが「そうだったの、全然知らなかったわ、ごめんなさいね…」と涙を溢す。そんなことがあったのか、、、衝撃はデカい。
救急車が到着するまでの間がとても長く感じられた。
救急隊員によると、容体は落ち着いているからひとまず安全、このまま搬送します、とのこと。赤ちゃんは、パッチリ目を覚ましてキョトンとしている。うん、大丈夫そうだ‼️
携帯を貸して通報してくれた通りすがりのお父さん、隣のアパートから飛び出してきたおじさん、涙を流した階上のマダム、ずっと兄弟を抱っこしていた受付さん、みんなそれぞれホッと一安心して、持ち場に戻って行った。
彼女のお母さんが亡くなっていたこと、幼い子供たちを頑張って育てていたこと、彼女の悲鳴でたくさんの人たちが飛び出して手助けしたこと、、、人と人との物語が、この古いマンションに綾なす様が、胸に刺さった。
こんな、人情長屋みたいなマンションの地下で、フラメンコ教室を続けていけることが、とても嬉しい。
巡り合わせに、ありがとう‼️
そしてまた、そんなスタジオに通って来てくれている生徒さん方にも、それぞれの深い深い物語があり、お互いの苦労や喜びを語り合える長屋の関係⁉️であったりするのが、また嬉しい。
人って、最高‼️
今日もまた、みなさんから勇気やパワーをいただき、私も前を向いて、清々しく歩いてゆけます。
Viva 長屋❣️
※写真の花火は、レッスン帰りに東小金井の方角にいきなり上がった打ち上げ花火です。ご褒美みたいな気分を味わいました。