フラメンコの核

咽び泣くようにかき鳴らされるギター、腹の底いや地の底から絞り出されるような嗄れた叫び、それはまるで何かのまじないのように聞こえる。そしてそれらの音に呼応して肉を打ち震わせながら、時に獲物を狙って待つ猛禽類のように、時に髪振り乱し胸掻きむしり狂気のように踊られ、見るものはゾクッとしながら引き込まれる。そして、一旦そこに魅了されると、熱病のように思い続ける、またあれが見たい!と。

フラメンコを踊る時は、その衝動がなければ嘘になる、と思っている。一生できると思えないけど。その衝動は、フラメンコにある。フラメンコの音が教えてくれる、ここだよ、と。けれど、私は余計なことをやろうとしてしまう。カッコいい振りもしたいし、複雑なパソをカッコよく決めたりしたい。そしてそこに囚われると、行き詰まるし気持ちが萎えてゆく。フラメンコを聴く、感じる、フラメンコの音圧に負けないようにしゃんと立つ、歩く、その一歩は今出していいんかい?と自問しながら、探す。カツリとハマる時が稀にある。そこまで、探す、探す。そんな旅を続けていると、なんか途方にくれる。けれど、いつもそこを照らしてくれるのは、大沼由紀先生だ。

先日見に行った新生エスペランサでのライブ、途方もなく素晴らしかった。

全てが衝動であり、先生の存在全てだった。エスペランサの空間が、それを包み込む温かい光に満ちていた。フラメンコから愛されるってこういうことか!と嘆息した。

歌うように踊る、弾くように踊る、そして歌う。フラメンコに全てを捧げてきた大沼先生がその核へと迫る瞬間であったと思う。ヤバい!

4/24にエスペランサでの再演が決まったようです。たくさんの方に、本物を見て、感じていただきたい、と思う舞台です‼️

淳さん追悼ライブ

エスペランサマスター淳さん追悼ライブ、私は6/16(水)に出演させていただきました。

いつもライブを観に来てくださるむら様の言葉を借りると、打ち上げ花火、ラストの乱れ打ち連発のようなライブであったと。

たくさんの人の思い出、様々な感情がパン、と破裂して、光のように降り注いでいるのが見えるような気がしました。

あの時、あの日のライブ、淳さんからかけていただいた言葉、来ていただいたお客様方、、、思い出が次から次へと、とめどなく溢れます。

名残惜しさは尽きませんが、生きている限り、精進し続けますから!

淳さん、たくさんの愛を、本当に本当にありがとうございました‼️

エスペランサライブ無事終了いたしました。

5/29(土)に高円寺カサ・デ・エスペランサのライブ、無事終了いたしました!

コロナ禍であるにもかかわらず、たくさんのお客様にいらしていただき、感謝に堪えません。。。

本当にありがとうございました。

また、マスター亡き後、お店を盛り立ててこられたママ、克己先生、スタッフの方々のご尽力のお陰で、ライブが存続できましたことを心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

アラブの香り漂う熱いギター小原さん、魂の熱唱郷子さん、誠実な人柄が踊りに滲み出るあっちゃん、貫禄の舞の真由美さん、素敵なメンバーの方々とご一緒できて、嬉しかったです!

そして、私以外は全員O型であるという珍発見もあり、それもまた楽しかったです😆ありがとうございました!

一回一回のライブが、こうして私の宝になってゆきます。

また、それを磨くもの曇らせてゆくのも己次第と心得て、日々を大事に過ごしてゆきたいと思います。